お問い合わせで”フィリピン人に奢るべきか、割り勘がいいのか”という質問をいただきました。
フィリピンに訪問し、スカイプで英
ずっとお世話になっている先生なので(年齢はずっと下の人です)
フィリピンの人が何人かで食事に行く場合、代金を誰がもつという
フィリピンの人とご飯に行く時に
迷える子羊
と悩む人は結構多いです。
というのもフィリピンの平均所得は月収たったの約3万円。
多くの場合日本人の方が収入があるので、収入が低い彼らに奢ってあげた方がいいのかな?と思う人も少なくありません。
でも、実はフィリピン人も奢られるのを当たり前と思ってる!?
今回は
- フィリピンでは奢るのが当たり前なのか?
- フィリピン人と外食へ行く時のあるある
- フィリピンでの割り勘の言い方と英語での言い方
を紹介していきます!
フィリピンでは奢るのは当たり前?
フィリピンでは日本人が奢るのが当たり前なのでしょうか?
実際ネットで検索してみても奢った方がいいという意見の方が多いです。
関連記事>>【フィリピンの給料】フィリピン人の最低賃金はいくら?時給?日給?月収は?どうやって仕事を探すの?
収入差を考慮して、という意見も多いのですが実は収入の差だけではありません。
文化的にもフィリピンの人は奢られて当たり前と考えている部分があります。
なのでフィリピン人にご飯をご馳走して「ありがとう!」とか「ごちそうさま」みたいな言葉をかけられることはほぼないです。
だって彼らにとっては当たり前のことなんだもん。
なので、当たり前のように奢られすぎて、『ちょっとは感謝してよ…』とムッとしてしまうかもしれません。
でも、なんでこんなに当たり前のように奢られると思っているのでしょうか?
じつは文化的、宗教的なことからこの考え方ってきています。ちょっとそのことについて触れていきましょう。
持つべきものが奢るものという考え方
フィリピンの約9割が進行しているとされている宗教、キリスト教。
フィリピン人の考え方の根本となっている部分があり、キリスト教の教えはフィリピン人の人格形成に関わっていると思います。
この、キリスト教の教えの中に、富の再分配にという教えがあります。これが、お金に対する考え方=持つべきものは持たざるものを施す。
マルコ福音書 10章21節
「あなたに欠けているものが一つある。行って持っている物を売り払い、貧しい人々に施しなさい。そうすれば、天に富を積むことになる。それから、わたしに従いなさい。」
イエスが語った「貧しい人々のために施す」という勧めは、本来、それぞれの人に必要なモノを、豊かな者が不当に得ているのは善くない、という考え方が根底にあるのでしょう。主なる神の恵みは、あらゆる人に当分に与えられるべき。
※うさみ、あまり宗教に詳しくありません。間違っていたらすみません。
キリスト教だけではなく、ユダヤ教、イスラム教でもそうなのですが【人が得たものはすべて、神から与えられたもの=恵み】という考えがあります。
その神の恵みはみんなと分け合ってこそハッピーなんだと考えている人が多いです。
ただ、フィリピンではこの考えを拡大解釈されているような気もします。
富を持つものが持たないものに与える、を通り越して貧しいものは富を持つものからもらうのが当たり前、というように思っている人も多い気も…。
考え方と信じ方が違うように感じます。
誘った人が奢る
あとは、なんとなーく暗黙の了解で誘った人が奢るっという雰囲気があります。
語学学校で先生を誘ったら、生徒が先生の分を負担するっというのはわりとあるあるです。
例えば、ジョリビーとかジョニスだったら100ペソくらいで食べられますよね。でも、日本食レストランだと1人500ペソくらいだから、先生には高いんです。だから、生徒が誘った場合は、先生の分を生徒側が負担する必要があるんです。
引用元:フィリピン留学ラジオ
私の場合ですが、
先生たちをごはんに「自分たちから誘った」場合は、
会計を生徒たちでワリカンして、先生達にはお金を出させないようにしてました。
これは行く生徒同士で事前に話し合って決めました。フェアウェルパーティなど、たくさんの生徒と先生で飲む場合、
先生たちからは参加費〇〇ペソ、
残りは生徒たちでワリカンということもありました。
ちなみにフィリピン人同士のデートの場合、フィリピンでは男性が女性に対して100%お金を出して奢るらしいです。
誘うと他の人までついてくる
フィリピンあるあるの1つなのですが、1人を誘うと
フィリピン人
と超天真爛漫に言ってきます。1人2人だったらまぁいいかと思って「いいよ〜」なんて言ってしまうとさぁ大変。
友達、兄弟、いとこ、おばさんなどなどめっちゃ知り合いを連れてくることもあります。
私の妻はフィリピン人です。妻の家族と外食をした時の話です。私の計算上では、総勢8名での予定でした。私、妻、祖母、私の子1人、義理の姉夫婦とその子供2人です。いくら数学が苦手だったとはいえ、私でもできる計算です。
しかし、実際に食事をすると・・・なんと14名いるのです。急遽、近所の方が飛び入り参加、義理の姉夫婦のお友達も参加・・・と続々と増え、想定外の出費になりました。
引用元:THE RYUGAKU
フィリピンにも実はある”割り勘”
こんなふうに書いていると
迷える子羊
と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
日本のすべての食事料金を人数で割る、という割り勘とは少し違うけれど、
フィリピンには”自分が食べた分は自分で払う”という KKB(Kanya Kanyang Bayad)というものがあります。
・Bayad = payment, bill
うさみ
といっておくと
フィリピン人
ってな感じで事前に言っておくことでお互いに準備もできてバッチリです。
相手が奢られる前提でいる可能性もあるので、できるだけ割り勘のことは事前に伝えておくほうが無難です。念の為にね。
英語での場合は
Tomorrow lunch is splitting the check.(明日のランチは割り勘ね)
No treating tomorrow lunch.(明日のランチは奢りじゃないよ※ちょっときつい言い方)
というふうに言うことができます。
フィリピンでは奢るのか、割り勘なのか?はフィリピン人と一緒に出かける時に悩む1つのポイントになりがちです。
まして初めて一緒に出かける相手とかだと、容量がつかめないですよね。
そういう時は思い切って
- I’ll treat you(奢るよ/ご馳走するよ)
- Tomorrow lunch is splitting the check.(明日のランチは割り勘ね)
のどちらかを事前に伝えておくとお互いに気持ちがいいかもしれません。
「いやいや、おごってもらわなくていいよ」という人もいるだろうし「奢りじゃないなら行かないでおこうかな〜」という人もいたりします。
お互いの信頼関係ができるまで距離のとり方は難しいかもしれませんが、文化の違いも理解しつついい関係を築けると、とても楽しいです。
ぜひフィリピン人と楽しい外食の時間をともに過ごせることを願っています!